【完全ガイド】サウンドマスキングとは?仕組み・効果・費用・オフィスでの導入方法までわかりやすく解説
更新日:2 日前

「周囲の会話が気になって、仕事に集中しづらい」
「打ち合わせの内容が周囲に聞こえていないか心配」
オープンな執務スペースやフリーアドレスのオフィスでは、このような「音」に関する課題が生じることがあります。
こうしたオフィスの音環境を整える方法の一つが、サウンドマスキングです。
この記事では、サウンドマスキングの仕組みや効果、使用する音やスピーカー、導入方法、費用、注意点まで、導入を検討する際に知っておきたい基礎知識をまとめて解説します。
なぜ今、オフィスでサウンドマスキングが注目されている?

働き方やオフィスの使われ方が変化するなかで、仕事中に聞こえてくる「音」は、オフィス環境を考えるうえで無視できない要素になっています。まずは、日本のオフィスワーカーを対象とした調査から、現在のオフィスが抱えている音の課題を見てみましょう。
◼︎周囲の会話や電話音が集中を妨げる要因になっている
株式会社オカムラがオフィスワーカーを対象に行った調査では、集中を妨げる要因として「周囲の音(会話・電話やウェブ会議の音)」と「周囲の人から話しかけられること」が上位2項目に挙げられています。
集中しやすい環境にも個人差があり、調査では「静かで囲われた環境の方が集中できる」とするタイプが最も多く、全体の約4割を占めました。オフィスで集中できる環境をつくるには、レイアウトだけでなく、周囲から聞こえてくる音にも配慮する必要があることがわかります。
◼︎静かなオフィスほど会話音が目立ちやすい
オカムラの別の調査では、オフィス内で不快に感じる音として最も多かったのが「人が雑談をしたり笑ったりしている会話の音」で、3割以上が不快と回答しています。
こうした音の課題に対して、音を遮ったり吸収したりするのではなく、別の音を加えて聞こえ方を整えるのがサウンドマスキングです。
サウンドマスキングとは?仕組みをわかりやすく解説

サウンドマスキングという言葉から、「騒音を別の大きな音でかき消すもの」とイメージする人もいるかもしれません。実際には、会話を完全に消すことを目的としたものではありません。ここでは基本的な仕組みから解説します。
◼︎周囲に音を加えて会話を聞き取りにくくする仕組み
サウンドマスキングとは、空間に適切な背景音を加えることで、周囲の会話などを聞き取りにくくする方法です。人が話していること自体は分かっても、内容までは意識しにくい状態をつくることで、会話へ注意が向きにくくなります。
◼︎サウンドマスキングがオフィスで活用される理由
壁や扉で区切られていない執務エリアでは、離れた場所の電話や打ち合わせまで聞こえてくることがあります。すべての場所を個室化せずに、執務スペースやオープンな打ち合わせスペースなどの聞こえ方を調整できることから、オフィスの音環境改善に活用されています。
◼︎BGM・防音・吸音との違い
方法 | 主な目的 | アプローチ |
サウンドマスキング | 会話などを聞き取りにくくする | 背景音を加える |
BGM | 空間演出・雰囲気づくり | 音楽を流す |
遮音 | 音の出入りを抑える | 壁・扉などで音を遮る |
吸音 | 音の反射や響きを抑える | 吸音材などで音を吸収する |
BGMによって結果的に会話が気になりにくくなることはありますが、サウンドマスキングとは目的が異なります。また、音漏れそのものや反響が課題であれば、遮音・吸音を組み合わせるケースもあります。
サウンドマスキングとBGMの詳しい使い分けについては、以下の記事で解説しています。
サウンドマスキングで期待できる効果

オフィスでは、主に次のような効果が期待できます。
◼︎【サウンドマスキングの効果①】周囲の会話が気になりにくくなる
資料作成や分析など集中が必要な業務では、近くの会話が断続的に耳に入るだけでも思考が途切れることがあります。会話内容を追いにくい環境をつくることで、業務へ意識を向けやすくなります。
◼︎【サウンドマスキングの効果②】会話内容を聞き取られにくくする
オープンな打ち合わせスペースや隣接した席では、電話や打ち合わせの内容が意図せず周囲へ伝わることがあります。第三者に会話内容を理解されにくい環境をつくることで、スピーチプライバシーの向上が期待できます。
◼︎【サウンドマスキングの効果③】静かすぎるオフィスの音環境を整える
周囲が静かすぎると、キーボード音や咳、少しの会話まで目立つ場合があります。空間全体の音のバランスを整えることで、一部の音だけが際立つ状態を和らげることができます。
サウンドマスキングの効果について詳しく知りたい方は、以下の記事をご覧ください。
サウンドマスキングではどんな音を、どう流す?

音の聞こえ方は、使用する音源だけでなく、それを空間へ届ける方法によっても変わります。
◼︎【サウンドマスキングの音①】使われる音の種類
一定の特性を持つノイズのほか、自然音や環境音などを利用するサービスもあります。製品によって聞こえる音の印象は異なるため、すべてが同じ音を流しているわけではありません。
◼︎【サウンドマスキングの音②】オフィスに合った音源の選び方
音源は、マスキング性能だけでなく、長時間利用した際に負担になりにくいか、空間の雰囲気に馴染むかも確認します。執務・打ち合わせ・休憩など、その場所の用途も判断材料になります。
◼︎【サウンドマスキングの音③】スピーカーの種類と設置場所
天井や壁に複数のスピーカーを設置する方法のほか、必要な場所にスピーカーを置く方式もあります。スピーカーとの距離や向きによって音の届き方が変わるため、対象エリアに合った配置が必要です。
サウンドマスキングのスピーカーについて詳しく知りたい場合は、以下の記事もご覧ください。
サウンドマスキングの導入方法|設備型から簡易導入まで

導入方法は、オフィス全体へ設備として組み込むものから、特定エリアで利用するものまでさまざまです。
導入方式 | 特徴 | 導入範囲 | 導入負担 |
設備型 | 空間に合わせて設計・設置する | 広範囲 | 比較的大きい |
据え置き型 | 必要な場所に機器を設置する | 部分的 | 製品による |
アプリ型・簡易型 | スピーカーなどを活用する | 部分〜柔軟 | 比較的小さい |
◼︎【サウンドマスキング導入①】オフィス全体に導入する設備型
設備型では、天井などに複数のスピーカーを設置して広い範囲をカバーします。新築や移転、改装と合わせて導入しやすい一方、製品や建物によっては施工を伴います。
◼︎【サウンドマスキング導入②】必要な場所に設置する据え置き型
据え置き型は、打ち合わせスペースや特定の執務エリアなど、対象を絞って導入しやすい方式です。対応できる範囲や必要な台数は製品によって異なります。
◼︎【サウンドマスキング導入③】工事不要で手軽に始められる方法もある
専用アプリや市販スピーカーなどを利用し、固定設備を設置せずに始められるサービスもあります。既存オフィスや賃貸物件など、施工に制約がある場合にも選択肢になります。
サウンドマスキングの工事については、以下の記事でも詳しく解説しています。
サウンドマスキングの価格・費用相場

価格は、導入する方式や範囲によって大きく変わります。比較する際は、費用に何が含まれているかまで確認しましょう。
◼︎【サウンドマスキングの価格①】導入方式によって費用は異なる
設備型では、専用システムに複数台のスピーカーを組み合わせ、設計や施工まで含めることで、100万円を超える費用がかかる場合があります。一方、特定のエリアを対象とする据え置き型や、既存のスピーカーを活用する方式などもあり、必要な費用は導入方法によって大きく異なります。
そのため、価格を比較する際は、機器本体の金額だけでなく、施工の有無や対象範囲、必要なスピーカーの台数まで確認することが大切です。
◼︎【サウンドマスキングの価格②】初期費用とランニングコストを確認する
導入時だけでなく、保守、サービス利用料、機器追加など、導入後に発生する費用も確認します。長期間利用する場合は、一定期間の総コストで比較すると判断しやすくなります。
◼︎【サウンドマスキングの価格③】金額だけでなく導入範囲まで比較する
オフィス全体への導入と、一部の打ち合わせスペースだけへの導入では、必要な機器や施工内容が異なります。見積もりでは、金額とあわせて対象範囲や必要台数も確認しましょう。
サウンドマスキングの詳しい費用感については、以下の記事でも解説しています。
サウンドマスキングのデメリット・注意点

オフィスでサウンドマスキングを導入する前に、利用環境によって起こり得る注意点も把握しておきましょう。
◼︎【サウンドマスキングの注意点①】音が合わないと「うるさい」と感じることがある
音量が大きすぎたり、使用する音が空間に合っていなかったりすると、マスキング音自体が気になる場合があります。特定の場所や時間帯だけで違和感が出る場合は、設定や設置方法を見直しましょう。
詳しい原因と対処法について知りたい方は、以下の記事もご覧ください。
◼︎【サウンドマスキングの注意点②】空間や設置条件によって効果に差が出る
天井の高さ、空間の広さ、家具やパーティションの配置などによって、同じ製品でも聞こえ方は変わります。可能であれば、実際の環境で確認しながら調整することが望ましいでしょう。
◼︎【サウンドマスキングの注意点③】すべての問題を単独で解決できるわけではない
隣室への大きな音漏れや室内の反響など、課題によっては遮音・吸音など別の対策が適しています。サウンドマスキングだけで解決しようとせず、問題の種類に応じて手法を選ぶ必要があります。
サウンドマスキングのデメリットについては、以下の記事で紹介しています。
サウンドマスキング導入に向けたチェックリスト

ここまでの内容を踏まえて、自社の課題とサウンドマスキングの相性を確認してみましょう。
前者は「サウンドマスキングが自社の課題に合っているか」、後者は「実際に導入できる状態か」を確認するための項目です。両方を整理しておくと、導入方式やサービスを比較しやすくなります。
サウンドマスキングに関するFAQ

最後に、サウンドマスキングを初めて検討する際によくある疑問をまとめます。
◼︎Q1.サウンドマスキングは騒音を消すものですか?
A. 騒音自体を小さくする方法ではありません。騒音そのものへの対策が必要な場合は、遮音や吸音などを検討します。
◼︎Q2.BGMでも同じ効果がありますか?
A. BGMによって会話が気になりにくくなる場合はありますが、主な目的は異なります。BGMは主に空間演出、サウンドマスキングは会話の聞こえ方を調整するために利用されます。
◼︎Q3.どんな音を使いますか?
A. ノイズ系の音や自然音、環境音など、サービスによって異なります。音の種類だけでなく、実際の空間で長時間利用した際の感じ方も確認して選びます。
◼︎Q4.工事をしなくても導入できますか?
A. 可能です。設備工事を伴う方式のほか、据え置き型やアプリ型など、工事を必要としない選択肢もあります。
◼︎Q5.サウンドマスキングがうるさく感じることはありますか?
A. 設定や利用環境によって、マスキング音が気になる場合があります。音量や音源、スピーカーの位置などを確認し、原因に応じて調整します。
まとめ|サウンドマスキングは目的と空間に合わせた導入がポイント

サウンドマスキングには、周囲の会話による集中の妨げを和らげたり、スピーチプライバシーを高めたりする効果が期待できます。設備型・据え置き型・アプリ型など複数の導入方法があり、必要な工事や費用、対応できる範囲も異なります。音源やスピーカーの配置を含め、実際に利用する空間との相性も確認する必要があります。
導入を検討するときは、製品から選び始めるのではなく、まず「どの場所の、どの音を改善したいのか」を整理しておくと、自社に合った方法を比較しやすくなります。
神山聴景事務所が提供する「KESHIKI soundmasking」は、市販のスピーカーと専用アプリで利用できる、工事不要のオフィス向けサウンドマスキングサービスです。執務エリア、打ち合わせスペース、リフレッシュエリアなど、空間の用途や利用状況に合わせて音環境を整えられます。
【KESHIKIがオフィスにもたらすメリット】
①集中しやすい環境づくり
②会話のプライバシー保護
③静かすぎる空間のストレス軽減
④打ち合わせスペースなどの利用しやすさ向上
オフィスの音環境に課題を感じている方は、音環境改善の選択肢として、ぜひ一度KESHIKIをご検討ください。以下より資料ダウンロードと2週間のトライアルが可能です。










